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  1. 札幌市議会 2020-02-18
    令和 2年(常任)建設委員会−02月18日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-26
    令和 2年(常任)建設委員会−02月18日-記録令和 2年(常任)建設委員会            札幌市議会建設委員会記録            令和2年2月18日(火曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時42分     ―――――――――――――― ○中川賢一 委員長  ただいまから、建設委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  今冬の除雪概況と少雪対応についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎土井 雪対策室長  私から、今冬の除雪概況と少雪対応について、お手元の2枚の資料に基づきまして説明させていただきます。  資料1枚目の今冬の除雪概況と少雪対応についてをごらんください。  これは、1月27日現在のデータをまとめたもので、少雪対応を必要と判断した1月下旬の資料でございます。  まずは、1.今冬の除雪概況についてであります。  表の左の項目のとおり、上から累計降雪量、積雪深、幹線及び生活道路除雪回数、一番下には契約額に対しての執行率を記載しております。  表の5カ年平均とその隣の令和元年度の数値を比較いたしますと、累計降雪量は、5カ年平均が277センチ、今年度が177センチと100センチ少なく、積雪深は、65センチに対し、28センチと半分以下、除雪の回数につきましては、幹線道路が15.1回に対し、5.0回と3分の1程度、生活道路は11.0回に対し、2.5回と4分の1程度、その結果、出来高の執行率は、51.4%に対し、17.3%とほぼ3分の1になっており、いずれも5カ年平均を大きく下回っている状況となっております。  次に、2.現行の待機補償制度についてであります。  左のグラフは、契約額を100%としたときの1の出来高金額と2の待機補償料の関係を図に示したもので、縦軸に支払額、横軸に出来高を記しております。  このグラフの見方ですが、出来高が100%の場合、つまりは契約どおりの執行ができた場合ですが、この場合は、当然のことながら契約額どおり100%の精算となり、1の出来高金額のみで、2の待機補償料は発生しないことになります。  一方で、現実的には発生することはほぼあり得ませんが、出来高が0%、いわゆる全く稼働がない場合ですが、この場合は、支払額は待機補償料のみの56%になるといったことを示しております。この56%というのは、人や機械の待機分として発生する労務費と機械損料については60%を見込みますが、燃料費ですとか損耗費など、除雪機械が動かないことで当然発生しない経費については除いているため、それらを考慮して計算した結果としてこの数値が待機補償料の率ということになります。
     次に、右の支払額の目安の表をごらんください。  支払額は、出来高に不稼働分の待機補償料を加えた合計としておりますが、例えば、出来高が50%のときは、残りの50%が不稼働分となりますことから、それに待機補償の率56%をかけた28%が待機補償料となり、支払額は出来高の50%と合わせて78%になるというものでございます。  これを、先ほどご説明した今冬の除雪概況にある1月27日の契約額執行率17.3%を当てはめた場合、その執行率が表の出来高の欄に当てはまるので、支払額は、出来高10%と20%の間のおよそ63%程度になるということが推計されます。  次に、3.少雪に対する緊急対応についてご説明いたします。  記載にもありますとおり、1月末における出来高は平年の3分の1程度であり、このままでは契約額を大きく下回る可能性がありました。除雪事業者は、シーズン契約している臨時雇用者や重機のレンタル料など、未稼働でも、既に、契約上、支払いを要する経費が生じていることから、今回は、その固定的経費についてさまざまな資料から総合的に判断し、出来高にかかわらず78%を支払うことといたしました。  左のグラフには固定的経費の考え方を示していますが、出来高金額待機補償料の合計が支払額の78%に達するまでは固定的経費相当分を見込み、出来高にかかわらず78%を支払額として設定しております。  支払額の目安の表を見ていただきますと、出来高50%未満は固定的経費相当分を見込むことになりますが、出来高が50%を超えてくると、支払額は78%を超えますので、これまでどおりの出来高に待機補償料を加えた費用が支払額となります。  次に、2枚目の資料の今冬の除雪現況をごらんください。  この資料は、2月16日9時時点の各区の現況でございます。  先ほどの今冬の除雪概況と同じ項目で、区ごとの数値を掲載いたした表になっております。全部で五つの表がありますが、左上から、累計降雪量、積雪深、右に移りまして、上から、幹線道路除雪回数生活道路除雪回数、そして契約額執行率の順で掲載しております。  なお、各表の太枠は、左側の表が札幌管区気象台の数値でありまして、右側の表は全区として10区の平均を示しております。  この中で、この冬の特徴として見ていただきたいのが、左側の積雪深の表のところでありますが、太枠のところには5カ年平均の61センチと比較して、今年度は約8割の51センチとなっているかと思います。  しかしながら、右下の契約額執行率で見ますと、全区の数値ですが、5カ年平均の79.9%に対しまして、今年度は32.9%と、5カ年平均に比べ、4割程度の執行率となっており、雪の量に比べて除雪の作業量が著しく少ないといった傾向がわかるかと思います。いかにこの冬の雪の降り方が特異な状況なのかがうかがい知れる、そういう結果となっております。また、各区別のところで見ますと、最も高い数値を示しているのが中央区の42.3%で、逆に低いのが東区の27.6%という状況でございます。 ○中川賢一 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆伴良隆 委員  少雪に関しましては、当時は、市民の方々も非常に助かったという言葉を聞いていたわけでありますけど、一方で、やはり下をうつむいていた事業者の方々がいらっしゃいました。非常に不安な時期を過ごされていて、つらい思いをされていたと思います。  しかし一方で、幸いにして、次第に、市民の側からも、ふだん、道を守っていただいている事業者の方々は大丈夫なのか、経営は大丈夫なのかといったことが、一般の市民から出たのも非常にこれはよいことだなというふうに、また重く受けとめたものでもございます。  今冬は、12月31日に観測開始以来初となる積雪0センチを記録し、1月も少雪傾向で経過いたしましたが、2月に入り、一転、40年ぶりの大雪を記録するなど、これまでに経験のないような雪の降り方をしておりまして、ここ数年も先の読めないシーズンが続いてはきましたけれども、ことしは極めてその傾向が顕著に出たところでございます。  現在、降雪量としては一気に平年並みとはなりましたけれども、今シーズンは出動回数も少なく、業者としての書き入れどきの例年1月に行う幹線道路の排雪が必要ないなど、除雪事業者としては、シーズン前半の少雪による作業量の大幅な減少は見込み外で大きな痛手でありまして、企業として今後の体制維持にも影響を与えるほどと、各事業者から我が会派は聞いておりました。  そのため、我が会派は、1月27日に市長に要請を行い、その後、札幌市は、緊急対応策として、除排雪作業の出来高が一定程度に達しなくても固定的経費の支払いを見込むこととしたことは、これは、大変、大いに評価できることでございます。  そこで、質問でありますが、出来高にかかわらず、固定的経費として必要な78%、この78%とはどのような考えのもとに算出したのか、改めて伺います。 ◎土井 雪対策室長  固定的経費78%の算出の考え方についてお答えします。  除雪業務にかかわる経費のうち、固定的経費が発生しますのは、労務費と機械損料の二つになります。  まず、労務費につきましては、社員は労働基準法の休業手当に準じて6割とし、臨時的雇用者につきましては10割を固定的経費として見込んでおります。除雪機械やダンプといった機械損料につきましても、自社保有は6割、レンタルなどは10割を固定的経費として見込んでおります。  次に、労務費におけます社員と臨時的雇用者の比率につきましては、雇用形態に関する調査結果をもとに算出しており、また、機械損料におけます自社保有とレンタル等の比率につきましては、除雪機械所有調書などをもとに算出しております。  これらのデータをもとに計算したところ、固定的経費は契約額全体の78%を占めるという結果となっております。 ◆伴良隆 委員  今回の対応策というのが、臨時的な雇用であるとか、あるいは、その機械のレンタル、リースといったものについて、実情に配慮して積み上げて設定した内容である、こういったご説明でありました。  しかしながら、ことし前半のような極端な少雪といった、いわゆる不規則で予測不可能な降雪など、除排雪作業が結果的に少ないような年は今後も想定されますことから、天候によって事業者の経営に直接影響が出ないよう、今回のような固定的経費を見込む対応策は今後も非常に有効である、このように考えます。  確かに、出来高に未施工の56%を上乗せする制度は妥当な制度ではございましたけれども、今冬のような状況では、こうした制度趣旨が崩壊してしまうことにもなりますし、平成20年ごろの当初が最低保証63%だったことを考えますと、ことしの例外、異例な措置を恒久的制度にして、例えば78%の実質的な最低保証となれば、かなり制度が改善されることにもなります。  そこで、質問でありますが、建設産業活性化プランでも示唆されるでありましょう、除雪事業者の安定した体制確保という視点からも、次年度以降は、契約当初から固定的経費を反映させるよう契約内容で見直していくべきと考えますがいかがか、伺います。 ◎土井 雪対策室長  次年度に向けた契約内容の見直しについてお答えいたします。  委員のご意見のとおり、除雪事業者の安定した体制の確保が重要な課題であるということは認識しております。  除排雪作業が極端に少ない今冬のような状況は、現行の待機補償料制度が平成22年度に導入されて以来、初めてのことでありまして、当制度だけでは対応し切れないものと判断したことから、今冬に限り、固定的経費に配慮した緊急的な対応策を講じたところでございます。  今後は、今冬の対応につきまして、除雪事業協会などとの意見交換をしっかりと行いながら、どのような契約のあり方がいいのかといったことについて検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆伴良隆 委員  方向性としては見直すというスタンスは今示唆されたところでございますけれども、詳しくは、また、事業者の方々、まちや町民の方々ですね、こういった方々とも、多分、意見交換をされていくとは思いますけれども、いずれにしましても、その方向性というものが今答弁されました。除雪事業者の安定した体制確保に向けて、冬期間の市民生活の維持がための健全な公共事業のあり方を踏まえ、今後の検討に期待をしているところでございます。  それでは、次に、さらに市民に近い問題として、この少雪を踏まえたパートナーシップ排雪の対応について質問をさせていただきます。  パートナーシップ排雪につきましては、申し込みを取り下げる場合は、原則、施行日の7日前までに土木センターに連絡する、このような形になっております。1月までの少雪傾向で申し込みを取り下げたものの、その後の大雪で再申し込みを希望している町内会に対して、各区では業者の体制が可能な範囲で柔軟に対応している、このように聞いておりますけれども、一部では、残念ながら実施できない町内会もある、このように聞いているところでもございますし、また、もともと申し込んでもいないところもございます。  こうした中で、質問でありますけれども、現時点での再申し込みへの対応状況はどのようになっていますでしょうか。  また、対応できない町内会につきましては、今後の降り方にもよりますけれども、どのような除雪の対応をとることになるのか、伺います。 ◎土井 雪対策室長  パートナーシップ排雪におきます現時点での再申し込みへの対応状況除雪対応についてお答えいたします。  まず、再申し込みへの対応状況でございますが、今年度の申込件数は、昨年とほぼ同程度の1,281団体でございます。そのうちの約4割に当たる461団体から申し込みを取り下げるといった連絡を受けたところでございます。2月5日の大雪以降、76団体から再申し込みの希望があったものの、少雪のため、1月に実施しなかった幹線道路ですとか、狭小バス路線などの排雪作業と重なったことによりまして、開始希望日などで全ての団体の希望に沿うことが困難となりましたが、極力、対応できるよう施工体制の調整を行った結果、28団体の実施が可能となってございます。  次に、ご希望に沿えなかった残りの48団体につきましては、ほかのパートナーシップ排雪を実施していない地区と同様に、適宜、路面整正や拡幅除雪を実施するなどで臨機な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。 ◆伴良隆 委員  現状を確認させていただきましたけれども、いずれにしましても、今後の降り方にもよりますが、いろんな町内会がございますけれども、押しなべて、札幌市として、きちんとした除雪体制排雪体制をしっかりと継続していただきたい、このように思います。  いずれにいたしましても、我々会派としては、冬の時期ということもございますけれども、今後、オリパラもございます。夏の時期に向けての早期発注等々、それから入札・契約関係につきましても、また別途、さまざまな形で、立場で指摘をさせていただきたいと思っておりますけれども、まずは、今回の雪に関しましては、雪が解けて、またこの記憶が薄れないように、事前に、まち、事業者、市役所が互いに協力、理解し合って、持続可能な冬道づくり、こういったものが保たれますように、この後は、継続的に関係者の皆さん方と協議、検討をしっかりしていただきますように指摘しまして、終わります。 ◆水上美華 委員  私ども会派からも、今回のこの緊急対応策について質問させていただきます。  先ほど説明にありましたけれども、本市は除雪作業の出来高が契約額の50%に達しない場合においても、除雪従事者除雪機械の調達に必要となる固定的な経費相当分に配慮して、契約額の78%を支払うとのことでございました。今回のこの緊急対応策は、除排雪事業者の経営の安定化などに有効であり、除排雪事業者が将来にわたり持続可能な除排雪体制を維持していく上でも、大変必要な対応であると思っております。  2月16日9時の時点における全市の平均出来高は、契約額のおよそ33%ということでありまして、現在パートナーシップ排雪などが鋭意進められている中、今後の出来高はふえていくものと思いますが、しかし、区によって結構ばらつきがある状況であります。  そこで、質問させていただきますが、この緊急対応策は、23地区の道路維持除雪業務特定共同企業体のうち、どれほどの企業体が適用されるものと想定しているのか、お伺いいたします。 ◎土井 雪対策室長  緊急対応策が適用となる企業体の想定についてお答えします。  1月末時点では、各企業体の契約額に対する出来高が20%程度にとどまり、幹線道路などの計画排雪も必要としない状況でありましたことから、23地区全てで緊急対応策が適用されることを想定していたところでございます。その後、2月上旬のまとまった降雪を受けまして、排雪作業による出来高がふえつつあるものの、出来高が契約額の40%を超えた企業体は3企業体という状況でございます。  最終的な出来高は、今後の雪の降り方にも左右されますけれども、1月の少雪によりまして、計画排雪を大幅に縮小したことや、区によって、また区の中でも雪の降り方、また排雪の進捗状況にばらつきがありますことから、緊急対応策の適用となる企業体は半分程度になるのではないかというふうに想定しているところでございます。 ◆水上美華 委員  今回のこの緊急対応策の適用となる地区については、半分程度ということになるのではないかということで、理解いたしました。  それでは、次に、雪の堆積場の管理業務について伺いたいと思います。  雪堆積場は、道路維持除雪業務に含まれるマルチ一体型と、民有地を用いて事業者より提案される民活型に分かれており、マルチ一体型については道路維持除雪業務として取り扱われるものと認識しております。  そこで、伺いますが、民活型雪堆積場についても、道路維持除雪業務と同様に緊急対応策の適用となるのでしょうか。  また、適用となる場合、どれだけの雪堆積場が対象となるかについて教えてください。 ◎土井 雪対策室長  民活型雪堆積場緊急対応策についてお答えします。  雪堆積場の管理運営に当たりましては、場内誘導員ですとか、雪をならす重機が、搬入量にかかわらず、必要なものでございまして、民活型雪堆積場管理業務においても、こうした固定的経費が発生しておりますことから、緊急対応策の対象となります。  次に、適用の見込みですが、民活型雪堆積場全31カ所のうち、市民が搬入できる一般雪堆積場15カ所については、2月のまとまった降雪により搬入量が増加していることから、緊急対応策ではなく、現行の待機補償制度の適用になる見込みでございます。  一方、市専用雪堆積場16カ所につきましては、幹線道路などの排雪量の減少によりまして、例年より大きく搬入量が減少する見通しでありますことから、ほとんどの市専用雪堆積場緊急対応策の適用になるのではないかと見込んでいるところでございます。 ◆水上美華 委員  民活型の雪堆積場緊急対応策については理解いたしました。  ただ、雪堆積場管理業務の出来高には雪の搬入量が大きく影響することから、この冬のように搬入量が極めて少ない状況が毎年続くのであれば、固定的な経費に配慮した措置を講じても、長期的には事業者は疲弊していくのではないかと考えるところであります。  そこで、事業者の限られた人材や機材を有効に活用できるよう、少雪時における雪堆積場の柔軟な運用方法の検討も必要であると思いますが、どのように考えているのか、見解をお伺いいたします。 ◎土井 雪対策室長  今後の雪堆積場運用方法の検討についてお答えします。  これまで、札幌市では、平成24年度の大雪を教訓として、雪堆積場を確保し、過去の降雪状況や搬入実績を踏まえて開設時期を設定してまいりました。特に、一般雪堆積場では、3回に分けて設定していた開設日を平成29年度からは早期の降雪に備えて4回にふやすなど、需要に合わせた効率的な運用に努めてきているところでございます。  ご質問にありました少雪時におけます雪堆積場の柔軟な運用方法につきましても、最終的な搬入状況など、今冬の結果を検証した上で、除雪事業協会や事業者と意見交換を行ってまいりたいなというふうに考えております。 ◆水上美華 委員  しっかりと、関係の方々と意見交換を行っていただきたいと思います。  最後に、要望を1点つけさせていただきたいと思います。  除排雪事業については、主な担い手である建設業における就業者の高齢化や若年層の新規就業者の減少に伴い、慢性的な人手不足の状況が続いております。とりわけ、除排雪においては、重機オペレーター大型ドライバーや警備の方々を確保するために、ただ労務単価を単純に高くすれば解決する問題だけではなく、将来にわたり持続可能な除排雪作業を進める中で、特に若い世代の方に仕事として魅力を持ってもらえることが重要であると思います。例えば、賃金だけではなく、労務環境のさらなる改善についても、行政と一体となり、環境整備に努め、業界全体の担い手確保に取り組むといった視点もぜひ検討していただきたいと思います。  その上で、将来にわたり持続可能な除排雪体制を維持していくためには、仮に、この冬のように少雪な状態が断続的に今後発生した場合においても、道路などインフラ、ライフラインの維持に当たる除排雪業者に対しては、一定程度の補償を行っていく必要があると思います。現行の待機補償制度の拡充だけではなく、固定費的な経費に配慮した支払い額の設定など、除排雪業者ともしっかりと意見交換を行い、実情に合った補償制度の検討を要望し、質疑を終えます。 ◆竹内孝代 委員  私からも、このたびの報告案件であります今冬の緊急対応について、簡潔に質問させていただきます。  先ほどの説明では、今回の緊急対応策として固定的な経費を見込むとのことですが、企業として、労働者を雇用するためには、当然のことながら、毎月の支払いは必ず必要となります。今回の緊急対応策では、出来高にかかわらず78%が支払われるとのことですので、除雪事業者側からすると、経営の安定化のためには速やかな支払いが必要だと考えます。  そこで、初めの質問ですが、今回の緊急対応策では、除雪事業者体制維持のための措置としていますが、精算に当たって企業体への支払い方法はどのようになっているのか、確認をさせてください。 ◎土井 雪対策室長  札幌市から企業体への支払い方法についてお答えいたします。  契約約款では、月ごとの支払い上限率を設定しておりまして、その範囲の中で、企業体からの請求により毎月支払いを行っております。また、企業体からは、出来高に待機補償料を上乗せした金額を請求することができるようになっておりまして、その際の支払い上限率は、1月分までの請求で契約額の66%、2月分までの請求で契約額の99%となっております。このため、出来高が少なく、緊急対応策が適用される企業体についても、1月分までの請求でおおむね66%支払われておりまして、今回の措置である78%との差額につきましては、2月分または3月分として請求し、支払いを受けることができるようになっております。 ◆竹内孝代 委員  契約約款にある月ごとの支払い上限率の範囲内、これで企業体からの請求によって支払いが行われていること、また、今回78%というふうにも決まりますので、この差額についても2月、3月の早期の段階でしっかりと支払われるということが示されたと思います。  今冬のように仕事量がとても不安定な場合には、ダンプトラック、また交通誘導員への支払いを心配する声もあります。また、仕事量が安定する新幹線工事など大規模な工事へ人員が流れて、除雪事業における従事者不足がより一層進むのではないか、こういった懸念をされている声も聞いております。ダンプトラック交通誘導員については、一般的に元請企業と運搬事業者警備業事業者との間で契約が交わされておりますので、下請企業にも適切な支払いが行われるということが大変重要だと考えております。  そこで、次の質問ですが、今回の措置が各下請企業等の支払いにも反映されることが重要だと考えますが、札幌市は発注者としてどのように考えているのか、伺います。 ◎土井 雪対策室長  各下請企業等におけます適切な支払いに関する札幌市の考えについてお答えいたします。  委員がご指摘のとおり、除雪事業者からの人離れが進むことのないように、各下請企業等においても、今回の措置が反映され、適切な支払いがなされることは重要と考えております。このため、民民間の契約について強制力を持った指導は難しいものの、各企業体に対しまして、運搬事業者警備業事業者などの各下請企業等への支払いについて、適切に対応していただくよう依頼する文書を提出したところでございます。 ◆竹内孝代 委員  人離れがされないような対応をしていきたいということ、また、各企業体に対して、運搬事業者警備事業者など各下請、こうした企業の方への支払いについて文書を出されたということですので、各企業体の皆さんに今回の緊急対応策の趣旨をよく理解していただいて、そして、各下請の企業の方々にも適切な支払いが行われるということを願っておりますし、その後、ぜひ札幌市としても注視していただきたいと思っております。  今回の緊急対応を通して、近年の気象変動による暖冬、また少雪というのは、今後も考えられることであります。先ほどの質疑でも取り上げられておりましたように、その都度の対応ではなく、どのような状況にも対応できるような構造的な仕組みを構築することが必要であると考えます。今後、そうした取り組みをされるというような答弁もございましたので、私どもとしても注視をしてまいりたいと思っております。  事業所は、企業体の構成員によって人員や機材の調達方法に違いがあります。また、民民間の契約形態が多種多様で、事業所による経営体力もそれぞれ違いがあります。事業者からは、今回の緊急対応で78%になることは大変ありがたい、ただ、事業協会として要望したのはそもそも85%であり、今後しっかりと検討してほしいといった声が寄せられております。  除排雪事業を担われている建設業界の皆様は、ご承知のとおり、まちのインフラ整備はもちろん、災害時には緊急に駆けつけ、復旧工事を担うなど、重要な役割を持つ業界でありますので、将来にわたって除雪事業者が安定した体制を維持できるような本市の支援策というのは大変重要であります。  積算の根拠などは先ほどの質疑で答弁をされておりましたが、今後は、今回の緊急対応策の妥当性をしっかりと検証していただいて、構造的な仕組みづくりを構築する中では、この検証結果をしっかりと反映すること、また、今回の緊急対応をした状況を、事業者の方々からもよくその状況をお聞きして、適切、そして妥当な体制を整備していただくことを求めまして、質問を終わります。 ◆吉岡弘子 委員  ほかの委員の皆さんからるる質問がありましたので、私からは1点だけ質問させていただきます。  札幌市除雪事業協会から、1月28日、少雪による待機補償料の見直しに関しての要望書が提出されました。この要望が出された背景には、高齢化や担い手不足など、単に少雪による要望だけではないと考えられます。道路維持除雪業務特定共同企業体は、さまざまな企業で構成されていますが、いずれも地域経済を支える地元建設業者です。  そこで、質問ですけれど、今回の少雪における緊急対応に当たり、関係団体とどのようなやりとりをしてきたのか、また、関係団体からの要望内容はどのような内容であったのか、一部報道もされておりますけれど、改めて伺います。 ◎土井 雪対策室長  今回の緊急対応に当たっての関係団体との対応と要望内容についてお答えします。  今シーズンにつきましては、年末の積雪が0センチと観測史上初を記録するなど、近年まれに見る少雪傾向でありましたことから、年明け早々に、関係団体である除雪事業協会様より、出来高が極端に少なくなった場合の救援措置を検討してほしいという旨の相談を受けております。その後も、暖冬、少雪が続いたため、除雪事業協会と具体的な救済措置について意見交換を重ね、検討を進めてまいりました。  次に、要望内容についてでありますが、1月28日、委員のご指摘のとおりですが、に除雪事業協会から提出されました要望書によりますと、今後も、持続可能な除排雪体制を維持するため、救済支援策として最低保証料を設け、事業に必須の費用を確保してほしいという内容になってございます。 ◆吉岡弘子 委員  私も大みそかに車を走らせて、雪が全くない景色を見て、不気味な感じすらいたしました。世界的に見ても、年間6メートルもの積雪がありながら196万人という都市は札幌市以外にはないと言われており、それを支えているのが、まさに除雪事業者の皆さんです。  少雪は地球温暖化によるものであり、今後さらなる影響を受けることは否定できません。ほかの委員の皆さんからの質問でも触れられましたけれども、今回の措置はことし限りのこととなっておりますが、今後、一時的な緊急措置で終わることなく、現行制度を抜本的に見直すべきことを要望いたしまして、私の質問を終わります。 ○中川賢一 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○中川賢一 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時18分...